アップルTVって知ってますか。
アップルが出しているテレビとインターネットをつなぐセットトップボックスで
機能としては、PCの画面をそのままテレビに飛ばすことができるミラーリング機能と
セットトップボックスとして、PCがなくてもyoutubeとかにつなぐことができるので
これとテレビさえあれば、付属のリモコンを操作しながら
テレビのチャンネル風に設定された、いくつかのインターネットコンテンツを楽しむことができるというもの。
とはいっても、youtube 以外はほとんどがアメリカ向けのコンテンツ。
というわけで、セットトップボックスとしてはともかく
PCの画面がそのまま、テレビに飛ばせるって、結構便利なんじゃないか。
Youtubeだって大画面で見れるし、撮影した写真とかだってみんなで見れるし、
WEBサイトだって大画面で見れたら、それなりに、楽しいかも。
息子もyoutube見ながら、音だけオーディオに飛ばしたりしてるから
これがあれば、我が家のIT環境もさらによくなるんじゃないか。
と軽い気持ちで購入したアップルTV。
アマゾンから商品が届いて、
まず息子の第一声が「え、買ったんだ!?」と、「なんで、そんなもの買ったの」的な疑問の声。
追い打ちをかけるように、かみさんの「何に使うの、それ?」という一言。
いやいや、これは、これこれこういうもので便利なんだと主張したものの、
予想外の不評に少々テンションが下がる。
それから2ヶ月、使ってみた感想は、結論からいうと、もう全くといっていいほど使いませんでした。
使ったのは、最初の2日ほど。あとはテレビの横のアンプの上に置きっぱなし。
正直、ただの邪魔なモノに成り下がってます。
機能としては、当初に考えた通りのもので、ミラーリングがWi-Fiなので
時々止まる(といっても一瞬)ということ以外は特に問題があったわけではないんですが。
ではなんで、使わなかったのかというと、それはもう、ただただめんどくさいと言うことにつきます。
パソコンなりiPadの設定を変えて、テレビのチャンネルを変えてオーディオの入力を切り替えて、という
作業としてはものの十数秒。でも、この十数秒がめんどくさい。
そこまでして大画面で見なくたって、膝の上に置いたMacBookだって充分大きいし、いい音がする。
それに、大画面はいいことだけじゃなくて、逆にアラがでるってことでもある。
あとそういう物理的なめんどくささだけじゃなくて
youtubeで音楽動画を観るにしたって、つまんなければすぐ変えたりするわけで、
そういう、一人で観ているパソコンなら何の気兼ねもなくできることが
テレビで、他の家族がいたりすると、見てるかどうか分からなくても
少し気を遣ってしまう。それが、めんどくさい。
一人暮らしじゃない限り、リビングのテレビって多かれ少なかれ、
みんなが共有するものっていう感覚があって、
共有したとたんにコンテンツを自由に行き来する自由みたいなものがなくなってしまう。
みんなで、これを観るって決めてるんならいいんだろうけど、
そんなことってそんなにあるわけじゃないし。
パーソナルだから享受できる自由みたいなものがPCのひとつの価値だとすれば
それとは正反対の商品なんじゃないでしょうか。
もちろん、iTunesで映画とかをよくダウンロードする人にとっては
とってもいい商品だと思うので、あくまで私の想定した使い方が、ということですが。
というわけで、PCとかiPadとかインターネットというものが、
いかにパーソナルなモノで、テレビと相性が悪いかってことをあらためて気づかされた次第です。
まあ、最初に気づけよって話なんですけどね。
(N)