いよいよ、ソチオリンピックが開幕し
連日のテレビ中継に興奮しています。
テレビ中継を見ていると種目ごとにマークがあるのをお気づきでしょうか?
シンプルで愛嬌のあるデザインです。
モスクワオリンピック(1980年)のデザインがベースになっているそうです。(下記参照)
選手が付けているゼッケンやテレビ中継など様々なところに使われています。
このマークはピクトグラムと呼ばれ大会ごとにデザインが異なります。
はじまりは1964年東京オリンピックと言われていて、
英語が不得意な日本人が外国人観光客に分かりやすく
トイレや競技場などの場所を示す方法を考えた結果、
絵で表現する看板が考案されました。
東京オリンピック以来、このピクトグラムが世界標準となりました。
歴代のピクトグラムを見て行くとその時代の背景が見えてくるようです。
代表的なものを幾つか紹介します。
1964年 東京オリンピック
正方形の中におさめられたデザインは
「家紋」のイメージだと言われています。
1980年 モスクワオリンピック
一定の基準が定められたピクトグラム。
今回のソチオリンピックのベースになったもの。
1984年 ロサンゼルスオリンピック
●明瞭なコミュニケーション ●一貫性 ●読みやすさ ●順応性 ●特徴 ●互換性の
6つの方針を元にデザインされました。
1992年 バルセロナオリンピック
幾何学的な法則に則ってデザインされた今までのピクトグラムとはまったく異なるデザイン。
1996年 アトランタオリンピック
逆にリアリティーのあるデザイン。
2000年 シドニーオリンピック
アボリジニーのブーメランをモチーフにデザインされました。
2004年 アテネオリンピック
キクラデス諸島で発見された像をもとにしてデザインされました。
2008年 北京オリンピック
殷代の甲骨文字と殷周時代から秦漢時代頃までの青銅器に刻まれた金文文字を合わせ、
印鑑に使われる書体「篆書」で表現したデザイン。
2012年 ロンドンオリンピック
ロンドンの地下鉄の路線図のイメージからデザインされたもの。
2000年のシドニーオリンピック以降
その国や地域にちなんだデザインが用いられてる事がわかります。
では2016年リオデジャネイロオリンピックはどんなデザインなのでしょうか?
実はもう発表されています。こちら。
ブラジルの国民の明るさとリオ市の輪郭をイメージしたものだそうです。
個人的な意見ですが複雑すぎず単純すぎず、それでいて分かりやすい
とても素晴らしいデザインだと思いました。
トータルで見てみると1964年東京オリンピックのピクトグラムはやはり凄い事に気づかされます。
このデザインを超えるピクトグラムはおそらくもう出てこないんじゃないかと思わせるくらい完璧です。
2020年東京オリンピックのピクトグラムデザインは
どんなデザインになるのか?誰がデザインするのか?
デザインの視点からオリンピックを見るのも面白いですね。
原島